Novelbright結成から8年、ついにウエディングソングを書けた理由とは?竹中雄大の、信じ続ける意志

Novelbright結成から8年、ついにウエディングソングを書けた理由とは?竹中雄大の、信じ続ける意志

SNSをきっかけにブレイクし、2020年にメジャーデビューをした大阪発5人組ロックバンド・Novelbright(ノーベルブライト)。2021年にはメジャーファーストアルバム『開幕宣言』で、新しい始まりを高らかに告げたばかりだ。

しかし華やかなデビューに至るまでに、2013年にバンドを結成してから6年以上、光が当たらない時期があった。それでもずっと、「俺たちなら、きっと夢を叶えられる」と信じてきたのだ。

「このI love youの意味を 生涯かけて伝えていくよ 特別な君だけに」

ボーカル・竹中雄大が新曲『愛結び』で歌い上げるこの言葉は、花婿から花嫁への手紙として書かれた。しかし彼が「ようやく書けた」と語るウエディングソングに綴った未来は、自分たちの信じる音楽で明日を切り拓いていく決意表明にも感じられる。

やさしく、力強く未来を宣言した彼に、今こそ問いたい。

どうして自分を信じ、自分の音楽を続けてくることができたのかを。

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■ プロフィール
竹中 雄大(たけなか ゆうだい)

1995年11月10日生まれ、兵庫県姫路市出身。口笛の世界大会で2度の優勝経験があり、高校生からバンド活動を始める。2013年にNovelbright(ノーベルブライト)を結成。2019年に路上ライブツアーをスタートし、TwitterやTikTokで注目を集めた。2020年8月メジャーデビュー。2021年4月にメジャーファーストアルバム『開幕宣言』を発売。

「人生で一番楽しい」と感じた瞬間、夢が定まった

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── 音楽を仕事にしよう、と決める前の竹中さんにとって、音楽はどんな存在でしたか?

ずっと歌うことが好きで、中学生のときは3日に1回くらいカラオケに行っていました。昔から目立ちたがり屋だったので、友だちに歌を褒められると嬉しかった記憶がありますね。

あとは両親もバンドをやっていたくらい音楽が大好きで、家で洋楽が流れていたんです。だから僕にとっては食事をすることと同じくらい、音楽を聴くことが生活の一部でした。

── 竹中さんが「歌を仕事にしよう」と決めた原体験を教えてください。

高校生のときにコピーバンドを始めたんですけど、それまで17年生きてきたなかで、いちばん充実していたんですよ。仲間と練習してライブするのがすごく楽しくて、「これを仕事にできたら、なんて幸せなんだろう」と。それで歌を本格的に頑張ろうと決めて、17歳のときに結成したのがNovelbrightです。

── 2013年にバンドを結成してから2020年にメジャーデビューするまでに、7年の歳月が流れていますが、音楽を仕事にできるのか不安になった時期はありませんでしたか?

うーん、不安かぁ……悔しさは常に感じていますけど、音楽を仕事にすることを「無理かもな」と思ったことはないかもしれないですね。「なんとかなる」と思っていたんです。

とはいえ、2年前まではアルバイトで生計を立てていました。今よりずっと応援してくれる方が少なくて、バンドを始めて6年くらい、光が当たらない地下に潜っていた感覚でしたね。しかも周りの音楽仲間が売れていき、僕たちが目指していた夢にたどりつく様子を見ているのは、すごく悔しかったです。

悔しかったですけど、でも根拠のない自信はずっとあって。もちろん今も発展途上なんですけど、「俺らならいける」と自分を信じていたんだと思います。

自分の夢を、ずっと信じていられる理由

── 竹中さんが音楽を続けてきた原動力は、どこにあるのでしょうか。

原動力は、夢じゃないですかね。夢と、音楽が好きだから。あとは、「ちやほやされたい」みたいな気持ちがあったのかも(笑)。

僕は、生きている間に全ての夢を叶えられない気がするくらい、夢が本当にいっぱいあるんです。上には上がいるから、夢をひとつ叶えれば、その次の夢が見えてくる。僕は常に上を目指していきたいので、どんどん出てくる夢が原動力になります。
 
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── 「上を目指すこと」がしんどくなるときは、ありませんか?

あります、あります。

2019年の路上ライブツアーは、SNSで僕たちを知ってくれる人が一気に増えたタイミングで。2年前はワンマンライブで100人の会場も埋まらなかったのに、1年でキャパが10倍くらいになり、ライブの抽選に5,000人くらい応募がありました。すごく嬉しかったんですけど、反動も大きかったですね。

バンドには、先輩たちが築いてきた「成長のシナリオ」があるんですよ。100人が埋まったら次は200人、次は500人、とコツコツとライブ会場を大きくしていくんです。それなのに僕たちは途中のステップを飛ばしたから、バンドが一気に知っていただけるのと同時に、アンチコメントも出てきました。

── 急成長した分、痛みも大きかったと。

当時、TikTokでバンドが有名になる例がほとんどなかったんです。でも僕たちの路上ライブがTikTokですごく見てもらえたので、「SNSから出てきたやつらなんて、いけすかない」と言われることもたくさんありました。それこそ1年半くらい前は、「とりあえず叩いとけ」みたいな。

もちろん応援してくださるファンの方々もいてくれて、そういう方のほうが本当は多いと思うんですけど、でもやっぱり、アンチの意見は目立つじゃないですか。

僕たちなりに頑張ってきたつもりなんですけど、夢を持って高みを目指している過程で「出る杭を打つ」ような反応が強かったから、「くそー」ってすごく悔しくて。その頃は、ちょっとしんどかったですね。
 
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── そのしんどさは、どのように乗り越えたんでしょうか?

ファンの方々からの言葉が、支えになりました。あとは、批判されるとすごく悔しいんですけど、「批判を絶対に超えよう」と思う気持ちもむくむくと出てくる。振り返ると、それが僕を前に進める力になるんです。

たとえば、これまでは「声高いだけで感情こもってないやん」「薄っぺらい」と批判されることも多かったんです。でも最近、 YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で『ツキミソウ』という曲を歌わせていただいて。そしたら「すごく感情がこもっていた」「心が震えました」と反響が大きくて、めちゃくちゃ嬉しかったです。そういう瞬間に「続けていてよかったな」と思えますね。

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ウエディングソングを「今なら書ける」と思えた理由

── たくさんの悔しさを乗り越えてきた先にたどりついたのが、ファーストアルバム『開幕宣言』だったんですね。

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そうですね。メジャーデビューしてから初めて出すアルバムなので、僕たちがインディーズで積み重ねてきたことをメジャーで花咲かせよう、という決意を込めました。

一方で、インディーズでもメジャーでも、僕の意思は何も変わらないんです。Novelbrightを結成した17歳のときから、ずっと同じように夢を追いかけて生きてきたので。これまでと同じマインドでメジャーで走り出す僕たちに、今までよりもっと期待を持っていただけたらいいですね。

── 今回のアルバムには、Novelbright初のウエディングソング『愛結び』も収録されています。「ウエディングソングをつくろう」と決めた背景には、どんなきっかけがあったのでしょうか?

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僕たちの場合、デモ段階ではテーマを決めずに曲を制作して、その後に歌詞を書くんです。だから『愛結び』についても、曲が完成してからテーマを決めました。

実は今回のアルバム『開幕宣言』の中で、『愛結び』が最後に完成した曲なんです。アルバムの中にバラードが3曲あるので、他の2曲やこれまでの曲とのバランスを考えました。あとはこの曲を聴いたときに、いつかつくりたいと思っていたウエディングソングが合うんじゃないかなと思ったんです。

── どうして、ウエディングソングを今つくろうと思ったんでしょうか?

僕のSNSに、コロナ禍で結婚式に関するメッセージも届くようになったんです。「コロナ禍で結婚式を挙げられなくて悲しいけれど、曲を聴いて元気をもらいました」とか「延期していた結婚式をようやく挙げられるので、Novelbrightの『拝啓、親愛なる君へ』を使わせてもらいます!」だとか。

そういうメッセージをいただいて、大切な門出を迎える人たちのそばに自分たちの曲があるのはすごく嬉しいな、と思うようになりました。

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それに、25歳になると結婚している友だちが増えてきて、以前より結婚が身近になったことも大きいですね。何歳になってもそのときにしか書けない歌詞があると思うんですけど、今の自分だったらウエディングソングを書けそうだな、と思えたんです。

それでも僕の想像だけで書くと説得力に欠けると思ったので、歌詞を書く前に初めてインタビューをしました。結婚して子どもがいる友だちに聞かせてもらった話を基にしています。

── ご友人にお話を聞いて、印象に残ったエピソードはありますか?

友だちに結婚の決め手を聞いたら、「自分の家族や大切な人を一緒に大切に思ってくれること」と言っていて、すごく共感しました。その話を反映させた1番の「僕の大切な人達のこと 君も大事に想ってくれてるね」という歌詞は、特に好きです。

── 他に、気に入っている歌詞はあるでしょうか。

1番のサビに入れている「今以上にもっと君を知れる未来が嬉しくて」ですね。結婚することで、パートナーと今以上に深く関われる未来がある。自分がそう言われたらすごく嬉しいだろうなと思って、気に入っています。

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── 今挙げていただいた歌詞を見ても、『愛結び』では現在だけでなく未来のことを、カップルだけでなく周りの関係性も含めて描いている点が特徴的ですよね。

式の最後に、花嫁が両親に手紙を読むシーンがあるじゃないですか。あの場面で、花婿が花嫁と花嫁の家族に向けて手紙を読んだらどうだろう、と思って。今回は、花婿からの手紙として書きました。

でも結婚を控えている方だけでなく、恋愛していたり好きな人がいたりする方にとっても、心が温まる歌にできたんじゃないかと思います。これからの恋愛や人間関係に対して、『愛結び』を聴いて前向きな気持ちになってもらえたら嬉しいです。

明日を生きる支えになる音楽を、これからも届けていきたい

── 『愛結び』の制作にもコロナ禍が関係しているとのことでしたが、コロナ禍を経て、竹中さんにとって音楽とはどんな存在だと感じましたか?

僕は音楽が大好きで毎日聴いているので、服を着る、ご飯を食べる、寝る、これらと同じくらい大切なものだなと思いました。音楽は娯楽と言われますけど、コロナ禍でやりたいことに制限がかかった結果、人が生きがいを見出していたのは娯楽だった、と実感したと思うんです。

少なくとも僕は、服を着てご飯を食べるだけの生活だと、生きがいを見出せない気がして。仕事をしたり学校に行ったりする日常に、ご褒美があったほうが頑張れるじゃないですか。音楽は、毎日をきらきらさせてくれる存在だと思うんです。

僕もライブができなくなったことで、こんなにライブに助けられていたんだな、と強く実感しました。それにファンの方々からも「ライブに行きたいです」という声をいただいて、僕たちはライブに生きがいを見出していたんだなと。だから音楽は娯楽かもしれないけれど、衣食住と同じくらい大切な存在。そう思っています。

── これまでと違う形ではありますが、Novelbrightではライブを復活されています。ライブがしたくてもできなかった期間を経て、どんなライブを届けていきたいですか?

僕が音楽を聴くときも、ライブがやっぱり一番いいなと思うんです。生の音って、心臓にズドーンと直接届くような迫力があるじゃないですか。だからライブが日々のご褒美になるだけじゃなくて、「すごい楽しかったな、明日からも頑張ろう」と思えるような日々の原動力になったら嬉しいです。

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(取材・ 文:菊池百合子 / 写真:土田凌 / 企画編集:ウエディングパーク



<ウエディングパーク×Noevelbrightの特別コラボ企画>
※本キャンペーンは終了いたしました。

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「#愛結びウエディング」キャンペーン

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