調査
2021.09.30
【フォトウエディング動向調査2021】新型コロナウイルス流行や挙式・披露宴との関係は…?/フォトウエディングの実施率は72.0%、平均費用約21万円/市場規模は推計794億円
株式会社ウエディングパーク(本社:東京都港区、代表取締役社長:日紫喜 誠吾 以下ウエディングパーク)が運営するフォトウエディング・前撮りの日本最大級のクチコミサイト「Photorait(フォトレイト)」は、 18~49歳の既婚者89,839人および、2020年4月~2021年3月に結婚かつフォトウエディングや前撮りを実施した18歳~49歳の方1,515人を対象に 「フォトウエディング・結婚式前撮りの実施」に関するアンケート調査を実施いたしました。
▼調査結果サマリー
TOPIC1:【フォトウエディング市場】実施率や市場規模は…?
【フォトウエディング実施率】コロナ禍の2020年4月~2021年3月に結婚した方のうち、72.0%がフォトウエディングを実施または実施予定。
【市場規模】フォトウエディングの2020年市場規模は、推計794億円。
TOPIC2:【フォトウエディングを実施する理由】結婚式やコロナとの関係は?
【コロナウイルスの影響】新型コロナウイルスの影響を受けてフォトウエディングを検討した方は22.3%。
TOPIC3:【フォトスタジオを探す】情報収集や準備期間は?
【情報収集】ポータルサイトや公式サイト、SNSなどインターネットでの情報収集が65.9%。デジタルネイティブなZ世代の結婚準備で今後も需要が高まる見込み。
TOPIC4:【フォトスタジオを決める】先輩カップルの声は気になる?決め手は?
【クチコミ】写真の仕上がりはもちろん、スタッフの対応も重視。先輩カップルの声を参考にしたカップルが61.2%。
【オンラインツール】オンラインツールの利用希望は61.7%。コミュニケーションを通して撮影の理解や安心感につながる。
TOPIC5:【プランや撮影内容】費用やロケーション、衣装は…?
【費用】フォトウエディングの平均費用は約21万円。挙式・披露宴 未実施層は約24万円と高額傾向。
【衣装】新婦用衣装は2着以上の着用が62.7%。挙式・披露宴の未実施層は82.2%がウエディングドレスを着用!
【利用サービス】フォトウエディングの際に申し込んだサービス1位は「アルバム購入(自分たち用)」。挙式・披露宴実施の有無で変化するサービスニーズ。
TOPIC1:【フォトウエディングの市場】実施率や市場規模は…?
■コロナ禍の2020年4月~2021年3月に結婚した方のうち、72.0%がフォトウエディングを実施または実施予定
18~49歳の既婚者89,839人のうち、2020年4月~2021年3月に結婚した方に「あなたは、フォトウエディング・前撮り撮影を実施しましたか(単一回答)」という質問をしたところ、72.0%がフォトウエディングを実施または実施予定であることがわかりました。(「実施した(39.0%)」「実施予定(日程決定)(8.9%)」「実施予定(申込前・検討中)(24.1%)」)また、実施率は2019年4月~2020年3月に結婚した方の67.3%※1からやや増加傾向が見られました。
■フォトウエディング実施層は、未実施層と比較して挙式・披露宴の実施率が2倍以上。
2020年4月~2021年3月に結婚した方のうち、挙式・披露宴の実施率に関しては、
フォトウエディング実施層(n=3,360)の挙式・披露宴の実施率:51.7%
フォトウエディング未実施層(n=1,305)の挙式・披露宴の実施率:23.7%
と、フォトウエディングを実施する方は、挙式や披露宴の実施率が2倍以上高い結果となりました。
■フォトウエディングの2020年市場規模は、推計794億円。
2020年の婚姻組数 525,490組※2に、本調査と「平成27年国勢調査結果」(総務省統計局)※3をもとに算出したフォトウエディング実施組数の割合(72.0%)を掛け、フォトウエディング実施組数を算出(378,353組)。
実施組数に本調査と「平成27年国勢調査結果」(総務省統計局)※4をもとに算出した平均費用 ¥210,076を掛け、フォトウエディングの2020年市場規模を¥79,482,884,828と推計いたしました。
TOPIC2:【フォトウエディングを実施する理由】結婚式やコロナとの関係は?
■フォトウエディング実施者のうち、新型コロナウイルスの影響を受けてフォトウエディングを検討した方は22.3%。
2020年4月~2021年3月に結婚しフォトウエディングを実施した方への「あなたがフォトウエディング・前撮りを検討された理由をお答えください。」という問いに対して、「コロナの影響で結婚式が延期・規模縮小・中止になったため」と、答えた方は22.3%(挙式・披露宴 実施層19.8%/未実施層26.5%)となり、新型コロナウイルス感染拡大がフォトウエディング実施のきっかけになった方が2割程度いることがわかりました。
実施理由を挙式・披露宴実施の有無に分けて見ると、実施層では「挙式・披露宴とは違う衣装を着たかったので(48.0%)」「撮影した写真を挙式・披露宴当日に使いたかったので(ウェルカムボードや演出など)(41.2%)」「挙式・披露宴とは違う場所で写真を撮影したかったので(34.0%)」が上位となり、挙式・披露宴の当日はゲストとの時間を大切に考え、結婚写真については別途フォトウエディングによって実現することが定着しているのではないかと推測されます。
また、SNSなどによって結婚写真に触れる機会が増えたためか「撮影が楽しそうだったため(27.2%)」も5位となっています。デジタルネイティブなZ世代のインターネットを活用した結婚準備によって、今後もフォトウエディングを実施する人が増加・定着する可能性が高いとみられます。
一方、挙式・披露宴未実施層では、「挙式・披露宴をする予定がないため結婚式の代わりとなる記念にしたかったので(59.1%)」「(自分のために)写真を残したかったので(45.6%)」「(親やその他家族のために)写真を残したかった、またはご両親から写真を残して欲しいと言われたので(43.0%)」「ウエディングドレスを着たかったので(37.7%)」が上位となり、多様化が進む中で、結婚を祝う選択肢の一つとしてフォトウエディングを選択する人も多いことがうかがえます。
また、「妊娠中、または子供がいたため挙式・披露宴を諦めたので(13.4%)」、「結婚してから時間が経ち、記念になるものを残したかったので(9.8%)」、「予算面で結婚式を諦めたので(8.5%)」、「再婚だったので(3.4%)」と、何かしらの事情で結婚式を諦めた、または実施しなかった層がウエディングイベントとして撮影を実施・検討していることもわかりました。
TOPIC3:【フォトスタジオを探す】情報収集や準備期間は?
■フォトウエディングの情報収集はポータルサイトや公式サイト、SNSなどインターネットが65.9%。デジタルネイティブなZ世代の結婚準備で今後も需要が高まる見込み。
「あなたがフォトウエディング・前撮りの情報源として利用したものをお答えください(複数回答)」という問いでは、回答者全体の65.9%の方がインターネットを活用した情報収集(情報サイトやホームページ、SNSなど)を行っていることがわかりました。特に、結婚式の前撮りがない挙式・披露宴の未実施層に、よりインターネットの活用傾向がみられました。中でも、一都三県では83.5%、近畿では79.6%にのぼります。
今後、結婚の検討層にデジタルネイティブな世代が増加するにつれ、インターネットによる情報収集の需要も高まるものとみられます。
■フォトウエディングの検討期間は2か月以内/問い合わせは「1軒」と過半数が回答。
撮影までの検討期間については、「~1ヶ月前(27.7%)」「2ヶ月前(26.1%)」と、半数以上の方が2か月以内に撮影を実施していたことがわかりました。特に、挙式・披露宴の未実施層については、「~1ヶ月前(36.7%)」「2ヶ月前(28.2%と)」と、検討期間がより短い傾向が見られました。
撮影の問い合わせをするフォトスタジオや撮影業者の軒数については、過半数が1軒で決定に至っています。挙式披露宴の実施層では結婚式場や提携業者で、未実施層ではインターネット上の情報を中心に比較検討を行い、初回訪問で決定に至っているケースも多いとみられます。
TOPIC4:【フォトスタジオを決める】先輩カップルの声は気になる?決め手となるのは…?
■写真の仕上がりはもちろん、スタッフの対応も重視。先輩カップルの声を参考にしたカップルが61.2%。
「あなたは、フォトウエディング・前撮りを検討する際に先輩カップルの声(クチコミ・SNSなど)は参考にしましたか(単一回答)」という質問に対しては、「参考にした」が61.2%となり、特に挙式・披露宴実施層では一都三県70.9% / 東海67.0% / 近畿68.9%と高い傾向がありました。
「先輩カップルの声(クチコミ・SNSなど)で参考にしたいと思った項目をお答えください(複数回答)」の問いには、「フォトの雰囲気・イメージなど仕上がりに関わること(69.3%)」「プラン・オプション・見積もりなど金額に関わること(52.0%)」「衣装・メイクなどビューティに関わること(50.7%)」といった写真の仕上がりや撮影内容に関するクチコミを参考にする声が多い結果となりました。4位には「スタッフの対応など評判に関わること(41.6%)」がランクインし、サービス面のクチコミも多くの方が参考にしていることがわかりました。
■撮影スタジオの決め手は、「予算内」、「希望のロケーションでの撮影」と「スタッフの対応」。
「あなたが、正式に決定したフォトウエディング・前撮りの撮影スタジオ・撮影業者の決め手となったものをお答えください。(複数回答)」での回答では、1位「価格が予算内だった(38.1%)」2位「希望のロケーションで撮影ができるから(27.6%)」3位「スタッフの対応が良かった(27.2%)」が上位となっており、写真の仕上がりや価格をはじめ、スタッフの対応といったサービス面も撮影スタジオ決定の大きな要因になっています。
■オンラインツールの利用希望は61.7%。コミュニケーションを通して撮影の理解や安心感につながる。
「あなたは、ビデオ通話やオンライン会議ツールなどを活用し、自宅にいながらフォトウエディング・前撮りに関する相談ができたら利用したかったですか(単一回答)」という問いに対しては、61.7%の方が利用した、もしくは利用したいと回答。
また、「ビデオ通話やオンライン会議ツールなどを利用してよかったと思う項目をお答えください(複数回答)」の問いには、「プランに含まれるものや料金(見積り)について詳しく知ることができた(49.6%)」「スタッフと直接話すことで安心感を得られた(47.2%)」「当日のスケジュールなど撮影の流れを詳しく知ることができた(42.7%)」と、オンラインでの対面でのコミュニケーションを通して撮影への理解や安心感につながっていることがわかりました。
TOPIC5:【プランや撮影内容】費用やロケーション、衣装は…?
■【費用】フォトウエディングの平均費用は約21万円。挙式・披露宴 未実施層は約24万円と高額傾向。
フォトウエディング・前撮りの検討予算と、最終的に掛かった(掛かる予定の)費用
検討予算:平均166,326円(挙式披露宴 実施層:153,268円 / 未実施層:187,515円)
実際にかかった費用:平均210,075円(挙式披露宴 実施層:188,605円 / 未実施層:244,915円)
挙式・披露宴の未実施層の方が、高額での撮影を検討・実施していることがわかりました。また、検討予算と最終的にかかった費用の差は約4万円となりました。
■人気のロケーション1位は「海」!コロナ禍の影響か2位は「チャペル」。3位「日本庭園」4位「ガーデン」と自然の中でのロケーションが人気。
撮影場所については、撮影スタジオが49.1%、ロケーション(スタジオ外撮影)が52.4%、結婚式場での撮影が36.3%、その他が1.2%。(複数回答)
その中で、ロケーション撮影での人気は「海(30.0%)」「チャペル(28.3%)」「日本庭園(28.1%)」「森・ガーデン(26.4%)」となり、2020年4月~2021年3月に結婚かつフォトウエディングや前撮りを実施した方については、コロナ禍による挙式・披露宴の延期・中止の影響か、チャペルでの撮影ニーズも高い傾向がありました。
撮影時期に関しては、前述の海や日本庭園・ガーデンでの撮影ニーズと比例して、花や新緑、紅葉のシーズンには撮影が比較的多く、雪や気温の低下、台風など、屋外での撮影に影響が出やすい月の撮影に関しては、比較的少ない傾向がみられました。
■【衣装】新婦用衣装は2着以上の着用が62.7%。挙式・披露宴の未実施層は82.2%がウエディングドレスを着用!
フォトウエディング・前撮りで着用した衣装のパターンは、「洋装+和装(39.2%)」の割合が最も高い結果となりました。
また、新婦用衣装の着用数は、1着(36.8%)2着(40.8%)3着以上(21.9%)となり、複数の衣装を着用した方が62.7%となりました。
中でも、挙式・披露宴の未実施層については2着以上が68.2%と割合が高くなり、平均費用の増額にも影響しているとみられます。
また、実際に着用した衣装は、1位「ウエディングドレス(白)」と2位「色打掛」。特にウエディングドレス(白)は挙式・披露宴の未実施層で着用率が高く、82.2%が着用したと回答しました。
■デジタル化が進む中でも、申し込んだサービス1位は「アルバム購入(自分たち用)」。挙式・披露宴実施の有無で変化するサービスニーズも。
申し込んだサービスの1位は「アルバム購入(自分たち用)(40.7%)」。3位には「アルバム購入(両親用)(25.2%)」と、デジタル化が進む中でもアルバムへのニーズは現在も高い結果となり、アルバムや台紙写真などの形に残る写真は全体の67.0%の方が受け取っていることがわかりました。2位は「新郎用ヘアメイク(30.1%)」と、ヘアメイクが女性だけでなく男性にも定着していることがうかがえます。
挙式・披露宴の有無で比較すると、実施層は「ヘアメイクリハーサル(18.0%)」「ウエルカムボード作成(17.4%)」「挙式も一緒に行った(10.7%)」の申込の割合が高く、未実施層は、「アルバム購入(自分たち用45.3%/両親用26.2%)」や「家族と一緒の写真(23.1%)」、「衣装のグレードアップ(29.8%)」の申込割合が高くなっており、それぞれフォトウエディング実施の検討理由と関連したサービスの利用ニーズが高くなっています。
撮影した写真の受け取り方法に関しては、「データ+アルバム(35.5%)」「データのみ(32.8%)」「データ+アルバム+台紙写真(15.4%)」「データ+台紙写真(9.0%)」「アルバムのみ(4.8%)」「台紙写真のみ(1.3%)」「アルバム+台紙写真(1.0%)」「その他(0.2%)」と、92.7%の方がデータで写真を受け取っていることがわかりました。受け取った撮影データのカット数については、200カット未満と答える方が過半数となりました。
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※1 【調査①】2019年4月~2020年3月に結婚した方(n=5,366)に対し「フォトウエディング・前撮り撮影の有無」を聞いたところ、「実施した(50.1%)」「実施予定(日程決定)(3.7%)」「実施予定(申込前・検討中)(13.5%)」「実施の予定はない(32.7%)」と回答。
※2 出典:厚生労働省「令和2年(2020年)人口動態調査」
※3 総務省統計局「平成27年国勢調査結果」の、既婚者のみの性別・年代・都道府県別の人口比率を使用。人口比率に合わせて調査①のデータをウエイトバックして算出。
※4 総務省統計局「平成27年国勢調査結果」の既婚者のみのエリア別の人口比率を使用。人口比率と本調査②対象者の出現率を元にウエイトバックして算出。
【留意事項】
・全体値については、人口構成比に合わせてウェイトバック集計後の数値。
・データ活用の際は「出典:フォトウエディング動向調査2021(Photorait)」と必ずご記入ください。
【調査概要】
表題:フォトウェディング動向調査2021
調査方法:インターネット調査
調査期間:【調査①】2021年8月16日~8月23日【調査②】2021年8月19日~8月23日
有効回答:【調査①】18~49歳の既婚者89,839名(結婚時期 2019年4月~2020年3月:5,366名/2020年4月~2021年3月:4,665名/2021年4月~2021年8月:1,837名)【調査②】2020年4月~2021年3月に結婚した方のうち、フォトウエディングまたは前撮りの実施者1,515名
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