【連載】世界婚活で気がついた「結婚」において一番大切なこと/世界で婚活して結婚したおはなし。vol.2

【連載】世界婚活で気がついた「結婚」において一番大切なこと/世界で婚活して結婚したおはなし。vol.2

結婚はいつかしたい…でも、婚活がうまくいかない!
そんな悩みをもっているあなた。
ちょっと視点を変えて、お相手探しをグローバルにしてみたら…

世界婚活をし、フランス人男性と結婚したラブジャーナリスト中村 綾花(なかむら あやか)さんによる、恋愛や結婚の勇気をもらえる連載(計5回)。

第2回目は「世界婚活で気がついた「結婚」において一番大切なこと」です。

<過去記事>第1回:【連載】日本の婚活に行き詰まって世界で婚活してみた/世界で婚活して結婚したおはなし。vol.1

私が失業者と結婚したワケ

突然ですが、あなたは「結婚において一番大切なこと」は何だと思いますか?

条件のよい相手を選ぶこと? それとも、親や友人らに認めてもらえる相手を選ぶことでしょうか?

ちなみに、私が最終的に結婚にいたった相手は、失業者でアパートの家賃も払えないほどの貧乏人でした(笑)。日本で必死になって婚活していた時には絶対に選ばなかった条件の相手です。

それなのに、どうして私は最終的にそんな相手を選んだのか。それは、前回お話した世界での婚活の中で「結婚」を考えるにあたって、一番大切なことに気がついたからでした。さて、それは一体どういうことなのか、私の体験を通して詳しく紹介していきましょう。

全くピンとこなかった、あるアドバイス

私は世界婚活の旅の中で、各国に住み国際結婚をしている日本人女性たちから不思議と同じアドバイスをもらうことになりました。そのアドバイスとは、

「婚活、結婚というよりも、まずは自分がどうあれば幸せになれるかを考えてみたら?」

というものです。ところが、このアドバイスをもらった時の私は、全くピンときませんでした。

なぜなら「自分がどうあれば幸せ」かなんて、それまで考えたことがなかったからです。もっと言えば「結婚さえすれば幸せになれる」と何の疑問を持たず信じていたのです。

この時の私のように「結婚=幸せ」は当然と信じて疑わない人は要注意です。なぜなら、それは自分の幸せではなく、世間一般で言われる幸せを信じ込まされている可能性大だからです。

自分の幸せと世間一般で言われる幸せが全く同じならば問題ないのですが、少しでも違う場合はいつまでたっても満たされないままでしょう。

世界婚活中に気づいた「自分自身の幸せ」とは

私たちは生まれてこのかた、ついついこの「世間一般」で言われる基準を目指して生きることに慣れてしまっています。

結婚だけに限らず、進学、就職もしかり。私たちの生き方の全てにおいて、「○○すべき」「○○であるべき」という決まりきったスタイルに疑問を持たない人がほとんどといってよいかもしれません。

この思い込みが恐いのは、世間一般が良しとするスタイルを実現したからといって、本当に自分自身が幸せになれるとは限らないということです。

私は「結婚=幸せ」という世間一般のスタイルを実現するため、必死になって婚活をしましたが苦しむばかりでした。それは、本当のところ私自身の幸せ=結婚ではなかったからです。

この苦しみから逃れて幸せになれたのは、私が本当にしたいこと、私自身がどうあれば幸せになれるのか?の答えを見つけることができたからです。

その答えとは、世界婚活の旅の中で初めて訪れたパリで、なりふりかまわず恋をするパリジャンたちを見かけたことで発見しました。私が本当にしたかったのは、婚活でも結婚でもなく「恋に溺れたい!愛されたい!」ということだったのです。

この発見のおかげで、良い条件で探し求める結婚相手ではなく、ずっと「この人と一緒にいたい」、「この人のことをもっと知りたい」、そう思える相手を探して運良く出会い、恋に落ちることができました。

最終的にずっとその人と一緒にいるためには、国際結婚という結婚が一番手っ取り早くて確実な方法だったので結婚をしましたが、あくまで結婚は手段であって、目的ではなくなっていました。

もし、婚活を頑張っていた時に条件の見合う相手に出会えて結婚したとしても、私は幸せにはなれなかったでしょう。

結婚において一番大切なこと。それは、まず自分自身に「私はどうあれは幸せになれるのか?」を考えることです。

「結婚=幸せ」のように、つい惑わされがちな世間一般の基準や、他人の基準ではなく、「自分はどうありたいのか?」をまず自分に聞いてみること。結婚というものにしっくりきていない人、婚活に疲れてしまっている人ほど、立ち止まってじっくり考えてみることをおすすめします 。

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▼プロフィール 
中村 綾花(なかむら あやか)
ラブジャーナリスト、ライター。1980 年福岡県生まれ。県立長崎シーボルト大学(現・長崎県立大学シーボルト校)国際情報学部情報メディア学科卒。2010 年に「世界婚活」プロジェクトを立ち上げ、世界婚活の旅へ。2012 年、世界婚活中に出会ったフランス人と結婚し、現在はパリにてLOVEを調査中。その軌跡をまとめた『世界婚活』(朝日出版社)が好評発売中。日仏カップルや、現地のフランス人・日本人にインタビューをする日々。
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世界婚活表紙_(1)_(1).jpg

○書籍『世界婚活』
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4255006946/toyokeizaia-22/

著:中村 綾花
定価:1,015円(税込み)
発行:朝日出版社

恋愛のガラパゴスから抜け出す。

ガラパゴス化した「結婚」のプレッシャーから抜け出そう。「日本に相手がいなければ、世界で探せばいい」と発想を大転換し、日本を飛び出した一人の女性がいた。アメリカ、韓国からバングラデシュ、モロッコ、フランスまで恋愛リサーチ&婚活の旅を続け、ついにパリでゴールイン。日本と世界の「モテ」はこんなにも違う。閉塞した日本の恋愛に大きな風穴を開ける若きラブジャーナリストの奮闘記。「これからのアイデア」をコンパクトに提供するブックシリーズ第6弾。


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