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夫婦喧嘩で、愛が深まる!?「前向きな喧嘩」5つのポイント

既婚者の人も、絶賛恋愛中の人も、これからパートナーを探そうとしている人も、「パートナーと幸せな毎日を送ること」は誰しも気になるトピック。今回は、行政書士で『一生幸せなふたりでいるための10のワーク マリッジノート®※1』の著者である湯原玲奈さんに、夫婦の「前向きな喧嘩」について話をお伺いしました!

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忙しくてばたばたしている人たちがイライラしているな、ととても感じる場所があります。それは満員電車。たまに悪態をついている人や喧嘩している人がいますが、赤の他人とする言いがかりのような喧嘩は、聞いているだけで気分が悪くなります。もめ事は精神をとても消耗するので、自分でも喧嘩はできればしたくない。だから喧嘩はしないほうがいい!と思うのですが、実はいい喧嘩というのも存在するのです。

例えば、身近な夫婦にとっては、喧嘩も一つのコミュニケーション。「最近夫と喧嘩ばかりで…」という声をよく聞きますが、実は喧嘩はうまく使えば二人がいい関係にバージョンアップできるツールの一つとして使えるのです。逆に「うちは一度も喧嘩したことがないんです」というカップルの方が、どちらかに不満があったり、関係性に問題があることも。

今回は、「せっかくなら上手に喧嘩をしよう」というお話です。

どんな喧嘩でも、自分の主張を相手に伝えようとすることがスタート。自分の思いを伝えた時に、相手がそれを拒否したりするので、感情がぶつかります。それが喧嘩です。親しい人との間であれば、自分のことをわかってほしい。だから思っていることを主張しますね。新婚さんがする喧嘩は、そんな「がむしゃらな喧嘩」です。だってお互いのことがまだよくわからないのだからしょうがない。

私自身も、今思えばそんなのどうでもいいんじゃない?と思えるような細かいことで喧嘩していました。お皿のしまい方が違う!タオルの向きが逆!という小さすぎる「家事方法の主張」から、なんで連絡してこないの?とか、出したものは元にしまってよ!という「生活習慣の約束」などなど…。お互い、違う文化を持ち育ってきた二人ですから、物事の捉え方が違って当然。たいていの喧嘩は「犬も食わない」くだらないことにイライラするのが始まりです。でも一見くだらないと思えるこんな喧嘩にも、ちゃんと意味があります。

結婚して一緒に暮らし始めたばかりのころは、本当に些細なことで沢山喧嘩するのは誰もが一度ならず何度も通る道。生活習慣の違いや、物事のとらえ方の違いでの衝突で「むかつく!」と思うのはお互いさま。それを一つずつ確認しながら、お互いにとっての「居心地のよさ」を探しながら一緒に調整していけば、喧嘩したっていいのです。

実は喧嘩にもステージがあるので、そんな「人が聞いたらくだらないテーマ」で喧嘩をするのは、多く見ても結婚してから3~5年まで。そこを過ぎたら、喧嘩の内容もグレードアップしてくるはずです。

喧嘩は価値観や想いの違いの衝突なので、内容の重い喧嘩になると、ふたりの感情の調整も難しくなってきます。ですからそうなる前までにぜひ、最初の小さな喧嘩ステージのあたりから、喧嘩上手になる練習を続けてみましょう。難しいことではありません。今回はふたりの感情を共有できるような「前向きな喧嘩」ができるようになるために頭に置いておいてほしい5つのポイントをご紹介しましょう。

 

①  喧嘩のタイミングをはかる

②  逃げない(特に男性)

③  過去の不満を持ち出さない(特に女性)

④  人格否定はしない

⑤  勝ち負けはないことを知る

 

喧嘩のタイミングは人によって違います。それを二人の間で見極めるのもとても大事。一般論で言うと、女性は生理前にイライラしがち。このタイミングで喧嘩すると泥沼化する可能性があることは、男性は知っておきましょう。また、帰宅直後にこまごまとしたことを注意されることを男性は嫌がるので、女性は一息ついてから話してくださいね。

②と③は、人によっても差がありますが、男性が取りがちな逃げによって喧嘩を終わらせる方法は、女性の怒りを助長することになるのを男性はぜひ知っておいて。そして、過去の不満を持ちだすのは女性。今怒っていることから芋づる式に「そう言えばあの時だって…」と言い出します。これはダメな喧嘩です。喧嘩は絶対に「今」で解決しましょう。④の人格否定は、文字通り。モラハラなんてもってのほかです。

そして、実は一番大事なのは⑤です。現代は男性も女性も、仕事で白か黒かはっきりさせることに慣れてしまっているので、どちらでもない「グレーの解決方法」を好まない傾向があるように思えますが、人間関係にはよくあること。ましてや夫婦はグレーだらけ。むしろ、白黒はっきりつけずに置いた方がいいことが山ほどあっていいと私は思っています。

違う男女が一緒に暮らしていたら、納得いかないことは沢山あります。それをいちいち勝ちに行っていたら、一緒に暮らしていけません。そしてそのためにもう一つ重要なこともお伝えしておきましょう。勝負がつかない事柄を「グレーでいいんじゃない?」と思えるために必要なこと、それが夫婦のスキンシップなのです。

よく、「喧嘩のルールを決めましょう」というアドバイスをしますが、実際にどんなときも男性側が謝るというルールにするというのも一つのルール。喧嘩のルールで大事なことは、「どっちが正しくどっちが悪いのかは関係なく終えること」を目標にしている点です。だから「終え方」を決めておくのはとてもいい方法。最後の答えは「グレー」でいいのですから、喧嘩の終え方を決めておけば必然的に答えに白黒は付きません。

沢山いい喧嘩をしながら、ふたりの関係がバージョンアップできる喧嘩は「いい喧嘩」です。最初はちょっと難しいと思いますが、まずは相手の主張を「受け入れ」なくていいので「受け止める」ことから初めてみて。「そうか、そういう方法もあるんだ。彼はそういう風に感じるんだ」というのが「受け止める」ということ。受け入れるのは、その先のことです。二人なりの方法で上手に喧嘩して、少しずついい関係を作りましょう。

そして最後にもう一つ。喧嘩をする姿(ここで言う喧嘩は暴力は伴わない喧嘩です)を子供に見せたくないという人がいますが、喧嘩を見せてしまったとしても、その後にちゃんとパパとママが仲直りする姿も見せることをぜひ心がけてみてください。そうすることで、子供は「喧嘩をしても仲直りできる」ことを学んでいくはずです。夫婦なんてきれいごとだけでは語れない関係なのですから、ダメなところも見せたら、ちゃんと解決する姿も見せる。夫婦にとっても、子供にとっても、これは人生の大きな学びになるはずです。

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※1 一生幸せなふたりでいるための10のワーク【マリッジノート(R)】朝日新聞出版

一生幸せなふたりでいるための10のワーク[マリッジノート®]

ウエディング(結婚式)だけじゃなく、マリッジ(結婚)、考えてる?結婚が決まったら"考えておきたい、話しておきたい"ことのすべてを確認できるのが『マリッジノート 』。パートナーとともに自分を見つめ、お互いを認め、その先にある「お金・実家・時間」という3大テーマについて考えるための実践的コミュニケーションツール。朝日新聞出版より発売中。

<筆者(湯原玲奈)プロフィール>

行政書士/マリッジデザイン株式会社 代表取締役 湯原玲奈

1973年、東京都大田区出身。ニュージーランドでの現地小学校教師生活、米国公認会計士の専門学校での受験ツアー担当、BBC World Japanでの法人営業職を経て、行政書士資格を取得。国際結婚・離婚、外国人の在留ビザ申請を得意とする。2010年、育った地域に恩返しをしようと、区内の士業・専門家と共に一般社団法人おおた助っ人を設立、専門家のための勉強会や、複数の専門家に一度に相談できる「出口の見える無料相談会」を定期的に開催している。また、行政書士として離婚相談を多数受けるなかで、何とかして離婚を回避し夫婦を幸せにしたい!という強い思いを抱くようになり、素敵なカップルになるための新しいコミュニケーションツール「マリッジノート®」を開発。「社会の最小コミュニティである夫婦が幸せになれば必ず日本は幸せになる!」という想いを胸に、「しあわせふうふ10年プロジェクト」と題した活動を展開中。プライベートでは「最強の味方」であるパートナーの夫と、中学3年の娘との三人家族。

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