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元バレーボール日本代表・木村沙織さんに聞く! "結婚生活"と"バレーボール"の「意外な共通解」とは

日本の女子バレーを牽引した絶対的エースで、さらには全日本チームのキャプテンとしてオリンピック出場を果たした木村沙織さん。昨年惜しまれつつも引退し、プライベートでは新婚生活をスタートしました。かつて日本代表チームを束ねて世界に挑んだスター選手は、どんな結婚生活を送っているのでしょうか。今まで明かされなかった木村さんの恋愛観や結婚観、そして円満な結婚生活に活かせる、バレーボール選手時代の教訓についても伺いました。

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夫婦円満のコツは“イライラしないための工夫”


——独身時代から結婚願望はありましたか?

そうですね。私の母はわりと若い頃に結婚して私を産んだので、ずっと母のような若いお母さんになりたいと思っていました。でもバレーを頑張りたかったこともあり、なかなかタイミングが合わなくて。いろんなことが落ち着いた2016年の大晦日に入籍しました。

——旦那さんとはいつ頃から結婚を意識していたんですか?

これまで結婚をイメージできる人としか付き合ったことがないんです。夫は話のテンポが良くて、笑いのツボも似ているので居心地がいいですね。バレーボール仲間で共通の話題も多く、自然とお付き合いすることになりました。あと、私は身長が185cmあるのですが「絶対に自分より背が高い人と付き合う!」と決めていて(笑)。夫は191cmあるので、その時点でかなり好感度大でした。

——現役時代はかなり多忙だったと思うのですが、旦那さんとどうやって関係を築いていったのですか?

お互い遠征も多くてすれ違いの日々だったので、連絡はまめに取っていました。あと、結婚前から「子どもは何人くらいで、こんな家庭を作りたいね」という理想の家族像についてもよく話していたんです。お互い子どもが好きで、夫に対して「子どもが生まれたらちゃんと面倒を見てくれそうだな」と思えたことも大事なポイントでした。

ただ、付き合いたての時期は「なんでこんなことで怒るんだろう」と理解できない部分もあり、しょっちゅうケンカしていましたね。でも、お互いの性格を少しずつ知るにつれて地雷も把握できるようになって。相手が嫌がることはしないようにして、相手に嫌なことをされてもすぐに怒らず「どうやったらうまくいくかな」と考えることで、自然とケンカをしなくなったんです。

相手を変えるより自分が変わる方が簡単なんです。だから今も「まずは自分が変わろう」と思って行動していますね。

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@saoriiiii819 木村沙織さんinstagramより

——でも、自分だけが変わるのは負担になりませんか?

もちろん自分だけが全部抱え込んだらストレスが溜まって爆発してしまうし、何でもやってあげる“お母さん”になってしまいますよね。だから自分だけが変わるのではなく「相手に変わってもらうためにどうするか」を考えて対策を練るようにしています。

たとえば…本当にくだらないんですけど(笑)、毎回彼が犬のおやつを入れているジップロックを開けっ放しにしているのが気になっていたんです。でもそこでイライラしてケンカしたくないので、「どうしたらおやつの袋を閉じてくれるかな」と考えて、ジップロックから蓋つきのケースに替えました。ワンタッチで簡単に閉められるようになったので、夫もきっちり閉めてくれるようになって。本当にちょっとしたことなんですが、こうしたイライラ防止や小さな工夫が夫婦円満のコツだと思います。

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バレーも結婚生活も思いやりでうまくいく

——バレー選手時代の経験で何か結婚生活に活かしていることはありますか?

バレーと同じく結婚生活もチームワークは欠かせないので、思いやりが大事です。私は人を指導するのが苦手で、バレーでキャプテンになった時も監督から「厳しい言葉も必要だよ」と言われて何回もトライしたんですけどできなくて。「ああ、私はキャプテンに向いてないんだ」って思ったんです。でも「指導できなくても、チームメイトの変化に気付ける人でいよう」と思ってから、少しずつチームをまとめられるようになりました。気になるチームメイトがいたらまず声をかけて話を聞いて、自分の手が回らなかったら他のチームメイトにケアしてもらえばいい。そもそも自分で全部背負い込もうとするのが間違っていて、「まず自分が問題に気付いて、そこからは周りの力を借りてチームの団結力を高めていこう」と決めたんです。チームメイトの変化にいち早く気付くためにも、常に周りを見て思いやることが必要だなと感じました。

そういった先回りしたコミュニケーションは、結婚生活でも大事だなと思っていて、夫に時々「何か私に直してほしいことある?」と質問して、要望をこまめに確認するようにしています。自分の要望を伝えることも大事ですが、何か言いたいことがある時は、先に相手の話を聞いて一方通行にならないように心がけていますね。

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@saoriiiii819 木村沙織さんinstagramより

——バレーと結婚生活、正直どちらが大変ですか?

うーん…比べられるものではないですが、バレーは現役の期間が短いし、チームのメンバーも変わりますが、結婚は同じパートナーでずっと暮らしていくという部分が大変なのかもしれません。だからこそ、常に思いやりを持って相手と向き合いたいですよね。

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結婚はハッピーなもの。夫婦でハッピーを作っていく

——結婚してから、お互いの関係に変化はありましたか。

結婚直後はあまり実感がわきませんでしたが、日々を重ねていくうちに「夫婦なんだな」と感じるようになって、お互いの理解がグンと深まりました。それに、夫は「家族のためにしっかり働くぞ」という意欲が増したみたいで、頼もしく思います。私も「頑張る夫をちゃんと支えられる妻になろう」と気合いが入りました。信頼関係が出来上がっていて常に安心感があるので、シンプルに「結婚っていいなあ」と思います。

——最後に、これから結婚する人に向けてアドバイスをいただけますか。

結婚を不安視する人も多いと思いますが、結婚は本来すごくハッピーなこと。もし失敗してもまたやり直せばいいので、「結婚したい」と思った時が結婚するタイミングだと思います。結婚前から結婚生活を心配するんじゃなくて、結婚してからお互いがハッピーな結婚生活を作っていく工夫や努力をすればいいんじゃないでしょうか。だから悩んでいる人がいたら、悩んでいる場合じゃないんです!(笑)って伝えたいですね。


 《プロフィール》木村沙織/元女子バレーボール日本代表

1986年08月19日生まれ、東京都出身。17歳で全日本代表に初招集。同年アジア選手権で代表デビューを果たす。レシーブに定評があり、セッターの素質も見出される中、アタッカーとしてアテネ五輪出場に大きく貢献し、「スーパー女子高生」として一躍その名を広めた。東レアローズに入団すると、主力として活躍してチームは常勝集団に定着。
全日本代表でも絶対的エースとして数々の国際大会で存在感を示し、ロンドン五輪銅メダル獲得の原動力となった。満を持して、世界最高峰リーグであるトルコに移籍し、2年間の挑戦の中でヨーロッパチャンピンズリーグ優勝も経験。リオ五輪では全日本チームのキャプテンとしてチームを牽引し、2017年3月に現役を引退。

公式プロフィール:  http://www.sports-biz.co.jp/athlete/index.cgi?actmode=AthleteDetail&id=91

(取材・文:萩原かおり+YOSCA 企画編集:FIREBUG、写真:栗原洋平)


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