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【ブライダルのお仕事に役立つマーケティング用語】3C分析:広告の費用対効果がアップ!?3C分析で競合に勝てる戦略作りを

マーケティングに関わったことがない方でも「3C分析」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。マーケティング以外でも使われる機会は非常に多く、企業の戦略策定、コンサルティング、営業職のプレゼンテーションなどでも使われます。

そんな3C分析を広告の出稿時に活用することで、より戦略的な広告展開が可能となります。今回は3C分析をテーマに、基礎知識や分析の方法、得られる効果をご紹介します。

3C分析とはどういうもの?

3C分析とは市場における、顧客(Customer)・自社(Company)・競合(Competitor)の3つのCの観点から分析をおこなうフレームワークのこと。市場において顧客が購買するとき、きっかけを生む自社の取り組みやリソース、購買までの顧客行動、そして競合の戦略などが複雑に絡み合います。いかに顧客に選ばれる商品・サービスを提供するのかは戦略立案時に重要なポイントとなります。

販売やマーケティング戦略を決める際、自社も含めた3つのCを分析していくことで購買意欲をかきたてるプロモーションや商品開発が可能になります。もちろん、広告展開だけでなくさまざまなシーンで使えるフレームワークとなりますので、ビジネスパーソンの基礎としても習得しておきたいスキルです。

3C分析の進め方

先述の通り活用シーンがたくさんある3C分析を、広告展開においてどのように活用するのか。式場の場合で見ていきましょう。今回は「首都圏在住のカップルをターゲットとする湘南のゲストハウス」を例に挙げて考えます。式場には次のような特徴があると仮定します。

近くに海や広いガーデンがあるロケーションで、広大な敷地のゲストハウス。無料で持ち込みができ、カスタマイズも自由なため、カップルの思いに添ったオリジナル演出が可能です。サービス、食事、装飾ともに平均点のサービスで、コストパフォーマンスとオリジナルな式を挙げたいと考える地元の人の支持を集めています。

フェーズ1:分析

1. 市場分析:どこにいるどんな人が自社のサービスを購買してくれるか

遠方からのゲストが少なく、首都圏で結婚式を検討中のカップル。広いスペースでガーデンウェディングをおこないたいが、山梨や長野まで行くことは現実感がないと考えている。

2. 顧客ニーズ分析:そもそも顧客にはどんなニーズがあるか

普通の結婚式ではなく、海外のアフターパーティーのような、ガーデンを主体としてテントを張ったり、ゲストとワイワイ一緒に楽しめたりと参加型でアットホームな結婚式を求めている。

3. 競合分析:競合相手はどのような戦略を取っていて、奪えそうな領域があるか

軽井沢や山梨などは、自然豊かでガーデンウェディングを考えるなら真っ先に思い浮かべるロケーション。しかし、首都圏からは距離もあり、夏以外のシーズンは天候が懸念点となるうえ、ゲストあるいはお車代を出すカップルには一定の交通費負担がかかることがネックとなる。

フェーズ2:解釈

情報を集めて分類し、そこからどんなことが読み取れるのかをさまざまな視点から解釈しましょう。下記のように情報収集しただけではわからない、考えて答えに近づいていく作業が非常に重要です。

例えば、このような問いかけをおこなうとイメージがしやすいです。

「市場ニーズに対する、競合・自社の課題は何か?」
「競合は強みとするサービスをどのように磨いているのか、その手法は?」
「現在の少ないリソースで、顧客に求められるサービスを実現するにはどうすればよいか?」
「競合他社の口コミが広がる理由は、どんな行動によるものか?」など。

先の湘南ゲストハウスで、「市場ニーズに対する、競合・自社の課題は何か?」と考えてみます。市場調査をした結果、最近のカップルは「式場で自由な企画ができること」、「ゲストと一緒に楽しむこと」などを軸に結婚式を決めていることが判明したとします。

首都圏で、アクセスはよいものの“広大なガーデンが希望”のカップルにとっては広さを満たしていない、もしくは持ち込み料が発生するという式場もあります。そうなると、予算やシチュエーションの制約でカップルがおこないたい演出をすることはできません。
その点、先の湘南の式場であれば首都圏からのアクセスは若干悪くなるものの、その引き換えに持ち込みも無料であったり、広大なスペースで自由な挙式ができたり、といったメリットがあります。先のニーズを持ったカップルにとっては非常に魅力的に映るのではないでしょうか。

フェーズ3:自社分析で方向性を決定

最後に自社分析をおこないます。自社のリソースを考え、ここまで考察してきた「分析」、「解釈」を総合的に整理し、「自社がとるべき戦略は何か」を決めていきます。

実際に式場を利用したカップルに対し、利用後にアンケートやヒアリングなどを実施することで、式場運営者がイメージしていなかった魅力を発見することもできます。

先程の湘南のゲストハウスの場合で考えると、首都圏のカップルにとって湘南は「少し遠いがリゾート感を演出できる場所」だと捉えられます。湘南であれば少し足を伸ばせば鎌倉や江ノ島などの観光スポットもあり、ゲストの方も挙式後にアクティビティやグルメも楽しめます。引き出物に遊べるスポットを紹介する冊子を封入するといった提案で、ゲストの満足度も上がるかもしれません。

また、東京の式場を競合と想定した場合、ガーデンの広さと装飾や演出の自由さなどは、ニーズに適合したターゲットに対しては強い差別化ポイントとなります。自社の魅力は何なのか、他に与えられる付加価値はないかと俯瞰的に分析・解釈していくことが重要です。

3C分析を広告展開で活用するとこんなことが可能に

3C分析を広告展開で活用すると自社や競合、顧客を理解し、下記の3つを実現することができます。

  • 自社が新たに狙いを定めるべき市場がわかる
    市場分析をおこなうことで、これまでターゲットにできていなかった顧客層、自社が強みと見込んでいた部分と異なるサービスに対するニーズの高まりなどが把握できます。その状況を踏まえ、自社のロケーションやサービス、スタッフの特徴をターゲットに訴求しうる広告表現で展開することで、新たな市場へのアプローチが可能となります。
  • 競合と比較しての勝ちポイントがわかる
    競合の弱みが自社の強みであった、競合とみなしていたが実は競合ではなかったなど、分析する視点を切り替えることで、競合が持つシェアを獲得するアプローチが見えてきます。そのうえで戦略を描き、広告することで、競合に勝てるポイントを効果的に訴求できます。
  • 分析に基づいた戦略に沿った広告で効果が上げられる
    顧客・市場・競合・自社の分析を経て、改めて自社の強みと弱みを理解することで、広告の訴求ポイントがより研ぎ澄まされたものとなります。そのうえで作成したコンセプトに則った広告に作り替えることで、より費用対効果の高い広告展開が可能となります。

広告展開で3C分析を利用する際の注意点

3C分析における広告展開をしていくうえでの注意点が3つあります。方法を間違えると実施前よりも効果が出なくなる、といった事態も考えられるため、これら注意点に当てはまっていないかを確認しながら進めていくようにしてください。

  • 目的を最初に共有すること
    広告展開で3C分析を実施する際は、その目的を共有することが大切です。3C分析をするだけで満足感を得てしまい、本来の目的を見失ってしまうケースはありがちなので注意しましょう。
  • 自社の強み=市場が求めるものではないこと
    時間も費用もかけておこなう3C分析、結果として導き出された自社の強みをすぐに広告で展開したくなるものです。しかし、自社の強みが市場のニーズとマッチするとは限りません。しっかりと見極め、適合する強みの部分を広告で訴求すべきです。見当違いの方向に展開しないよう、注意しましょう。
  • 競合の弱み=ニーズとマッチしているわけではないこと
    競合の弱みを3C分析で見つけても、それが自社の強みや市場のニーズと合致していないケースもあります。競合を意識することは重要ですが、それがシェア拡大につながるかどうか、分析を通じて判断をしていくことを忘れないようにしましょう。

まとめ

3C分析は非常に時間がかかりますが、一度作成すれば以降は大きな市場や自社の変化がない限り、アップデートすることで半永久的に利用できます。分析資料をもとに広告出稿をしていくことで、分析の正しさも把握できるため、検証して反映していくと分析資料の精度も向上していきます。広告展開プロセスのPDCAに組み込むなどして、広告の費用対効果をアップする一助としてみてはいかがでしょうか。

 

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